あなたの預金通帳の中には、当分使う予定のないお金が眠っていませんか?
外貨預金に限らず、預けておくことで金利を得ることができる投資法では、長い時間さえかかければその金利の数値からは想像もできないほど大きな利益を得ることが可能です。
例えば金利3%の通貨を100万円分購入したとします。その通貨は将来的にどれくらいの価値になるでしょうか?
1年後の時点では、金利は3%なので103万円にしかなりません。しかし10年後には134万円になり、24年後にはついに2倍の200万円を超えます。
この間、あなたは何もする必要はありません。ただ使わずに預けておくだけです。
金利が金利を呼び、雪だるま式に資産が増えていくこの現象を『複利効果』と呼びます。
本記事では、日本円を金利の高い外貨に交換することで得られるメリット、特に複利効果についてご説明します。
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外貨預金とは
外貨預金とは、その名の通り「外貨(外国の通貨)」を購入し、預金しておくことを指します。
とは言え海外の銀行口座を作る必要はありません。国内のほとんどの銀行は外貨預金に対応しており、すでにお持ちの口座で始めることができます。(注意点あり!)
外貨預金の始め方・おすすめの銀行とその選び方はこちらの記事を参考にして下さい。
外貨預金は、日本円のみの預貯金よりも大きく資産形成できる可能性が高い手法です。外貨預金で目指す利益は、主に次の2つの方法で確定します。
・為替差益 = 円高時に弱い通貨を買い、円安時に売って差益を得る
・複利効果 = 購入した通貨を長期保有し金利を得続ける
特に注目したいのは、金利です。
日銀や各国の主要銀行が公表している金利は、2020年4月8日現在次の通りです。
1ヵ月 | 3ヵ月 | 6ヵ月 | 1年 | |
日本円(JPY) | 0.01 | 0.01 | 0.01 | 0.01 |
米ドル(USD) | 0.04 | 0.05 | 0.06 | 0.07 |
豪ドル(AUD) | 0.50 | 0.60 | 0.60 | 0.70 |
NZドル(NZD) | 0.80 | 0.80 | 0.80 | 0.90 |
※定期預金の金利(年利率%)
※預金種類別店頭表示金利の平均年利率等について│日本銀行金融機構局より引用
この表を見てご理解頂けるように、日本と海外とでは金利に数倍から数十倍の差があります。(選ぶ通貨によっては数百倍になることも)
外貨預金は、円預金とはスタート地点から大きく違います。どうせ長く使う予定のない預貯金があるのなら、外貨に交換しないと大きく損をしてしまいます。
その他、より詳細な外貨預金のメリットやデメリットについては↓↓の記事を参考にしてください。
複利効果の威力
この章では外貨長期保有で得られる複利効果のメリットについて解説します。
この知識をあらかじめ持っているかどうかで、外貨保有で得られる利益に大きな差が生まれることでしょう。
複利効果とは
複利効果とは、利息が出ると元本(預けている金額)に組み込まれ、膨らんだ元本にまた利息がつくことで年々貰える金額が増えていくという嬉しい仕組みです。
★金利3%、100万円分の通貨の場合
1年目:1,000,000円 ⇒ 1,030,000円(+30,000円)
2年目:1,030,000円 ⇒ 1,060,900円(+30,900円)
3年目:1,060,900円 ⇒ 1,092,727円(+31,827円)
・・・
24年目:1,973,587円 ⇒ 2,032,797円(+59,208円)
この仕組みは、日本円の預金でも採用されていることがあります。投資信託であれば分配金再投資がこれに該当します。
短期間ではさほどのリターンはありませんが、複利で長期運用することは、「お金自身がお金を稼ぎ、自動的に増えていく」という特徴を持っています。
複利での運用で元本を2倍にもできる
外貨を複利式で購入し、長期保有すれば、元本を2倍にまで膨らませることも不可能ではありません。
ここで知っておきたいのが「72の法則」です。
複利効果を考慮したとき、資産が2倍に増えるまでに何年かかるかを示す法則
・年数=72÷金利
例えば金利が3%であれば、「72÷3=24」なので元本を倍にするには24年かかることがわかります。
毎月3万円を捻出し、年間36万円を預金し続けたとしましょう。金利がなければ24年間で864万円溜まります。(36万円×24年間)
しかしこれを年利3%の外貨で長期保有ができれば、複利効果で1728万円にもなります。
日本円の預金では考えられない数字でしょう。
金利の高い外貨を見つけ、長期保有(複利式)することのメリットはがご理解頂けましたでしょうか。
厳密にいえば、日本の銀行の普通口座に日本円を置いておくだけでも複利運用はされますが、何せ金利が安すぎてのでメリットはほとんどありません。
ちなみに、上でご説明した「72の法則」は、クレジットカード分割払い(リボルビング払い含む)を利用するときも活用できますので、お金を慎重に取り扱いたい方は覚えておいて損はありません。
外貨を長期保有をするときの注意点
外貨預金をする前にしっかり確認しなければならないことがいくつかあります。
・複利式かどうかを確認すること
・金利〇〇%の詳細を確認すること
まず、外貨を購入しようとしている銀行/証券会社(ネット銀行含む)で、その通貨を「複利式」で買えるかどうかを確認してください。
金融機関によっては、単利しか用意していないこともありますし、取り扱い外貨の数も違います。
必ず複利運用のできる外貨・銀行を選びましょう。
また、「金利20%」などと表示されている通貨があり、ついその通貨を買いたくなるかもしれませんが、気を付けてください。
商品(通貨)金利は、1年あたりで表示することが通常なのですが、金融機関がキャンペーンで「1週間だけ」「1カ月だけ」の高金利を提示することがあるのです。
その後は、通常の年利に戻り、利息の2割が税金で引かれますので、しっかり確認してから購入しましょう。
もちろん、為替手数料(外貨購入手数料)も含め検討することが大事です。より詳細な注意点などは以下の2つの記事を参考にして下さい。
~おすすめの銀行と選び方のポイント~外貨預金に興味をお持ちですか? ご存知のように日本円での銀行預金は金利が安く、利益はほとんど望めません。 ・安全に預金す...
まとめ
外貨預金は、長期保有することで利子を大きくすることができます。
そのポイントは「複利効果」です。
少額ずつであっても長期間保有し、複利を得ることで「外貨自身が稼いでくれる」ようにするのが大事なのです。
保有している間に、為替差益が望める「売りタイミング」も訪れるかもしれません。
購入/売却にかかる手数料を考えても、やはり外貨の長期保有はメリットが大きいのです。
毎月少額から始められる「外貨積立」で、少しずつ外貨預金額を増やしていくのもよいでしょう。
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