FXは、ドルやユーロなどの海外貨幣を保有することで為替差益を得たり、高い金利の恩恵を受けることができる等、大きな魅力があります。
今回は、このFXをする際に発生する税金についてご説明します。
「FXをやってみよう」とお考えの方は事前にご理解いただきたい内容ですので、どうぞ最後までご覧ください。
確定申告が必要となる利益の目安
FXで利益が出た場合は、税金を支払うために一年に一度確定申告をする必要があります。
しかし場合によっては支払わなくてもよい(確定申告不要)こともありますので、まずは確定申告の時期(毎年2月~3月)に前年の利益から自分の確定申告の要否を判断する必要があります。
・年収2千万円以下のサラリーマンで、FXの利益が20万円以下の場合
・無職の方(専業主婦も含む)で総所得が年間38万円以下の場合
・パート収入が65万円以下で、FXの利益が38万円以下の場合
上記のどれか一つにでも該当する場合は確定申告は不要、つまり税金を支払う必要はありません。
逆にどれにも当てはまらない場合は必ず確定申告を行い、税金を納めましょう。
FXの利益にかかる税金の計算方法
FXで発生した利益にかかる税金は、現在は一律で20.315%となっています。
例えば1年を通して10万円の利益が発生した場合は20,315円の税金が発生します。
20.315%の内訳は以下の通りです。
・所得税:15%
・住民税:5%
・復興特別所得税:0.315%
復興特別所得税:2011年に発生した東日本大震災からの復興支援を目的とした税金。2037年12月31日まで徴収される。
もし利益が出ているにも関わらず確定申告をしないでいると、脱税行為として無申告加算税が追加で徴収されたり、最悪の場合は1年以下の懲役刑を課せられます。
日本において脱税行為はほぼ間違いなく見つかって捕まりますので、利益がでたのなら確定申告は忘れずに実施しましょう。
損失が出た場合も確定申告をしよう
FXには繰越控除と呼ばれる制度があります。これはFXで損失が出た場合に、それを翌年の利益と相殺することができる制度です。
この制度を利用することで、最終的に得られる利益が大きくなる場合があります。以下の2つの例を比較してみましょう。
1年目:20万円の損失発生(確定申告なし)
2年目:40万円の利益発生(確定申告必須)
40万円の利益に81,260円(40万円×20.315%)の税金が発生し、2年目の利益は318,740円となる。
2年間合計では118,740円の利益が発生したことになる。
1年目:20万円の損失発生(確定申告あり)
2年目:40万円の利益発生(確定申告必須)
2年目の利益は1年目の損失と相殺されて20万円となり、40,630円(20万円×20.315%)の税金が発生する。
2年間合計では159,370円の利益が発生したことになる。
いかがでしょうか。
この例のように、損失が出た場合でも確定申告をしておくことで、翌年に得られる利益が大きくなる場合があります。
ただし、このような損失の繰り越しは損失が出た年から3年後までとなりますので注意が必要です。
・3年前の損失は今年の利益と相殺できる
・4年前の損失は今年の利益と相殺できない
損失が出た場合も必ず確定申告を行い、無駄な税金を支払うことのないようにしましょう。
まとめ
FXで利益をが発生したときは、株式投資等その投資で利益が出た時と同様に税金がかかります。
ただし株式投資のように自動的に源泉徴収はされませんので、ご自身で確定申告をする必要があります。
忘れてしまうと脱税行為となってしまいますので、FXをするのであれば税金のことは常に頭においておきましょう。
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